家族と創る「3ゾーン」の庭。
広大な敷地を遊び尽くす、共創プロジェクト
広い敷地を整理し、家族の思い出を刻む。
邑楽町N様邸。最初に感じたのは「広さ」、そして「敷地形状の複雑さ」でした。
ただ漠然と作るのではなく、この広さを活かすために敷地を「3つのゾーン」に分割して計画。
①アプローチ(顔)、②主庭と既存庭の結合(つなぎ)、③母屋正面の見せ場(景)。
そして何より今回のテーマは「お客様参加型」。
ウッドデッキの塗装から始まり、完成の瞬間まで。ご家族の笑顔と共に作り上げた、世界に一つの庭づくりです。
とにかく広い。ここをどう活かすか。
一筋縄ではいかない形状。設計の手腕が問われる。
1. スタートは「塗装」から:家族でつくる第一歩
通常の着工は重機から始まりますが、今回は違います。
大安吉日の日曜日、N様ご家族に弊社の置き場へ来ていただき、ウッドデッキ材の塗装を行いました。
自分たちが使う場所を、自分たちの手で塗る。楽そうに見えてハードな作業ですが、この一工程が庭への愛着を深めます。
材料を並べて準備完了。
真剣な眼差しで筆を動かす。
一日がかりの作業、お疲れ様でした!
いざ、現場へ。広さを再確認。
2. 外周と土壌改良:台風に負けず基礎を固める
まずは敷地を仕切る生け垣(レッドロビン)の支柱立てと、サザンカの植栽から。
季節外れの台風に見舞われ、土が扱えないトラブルもありましたが、その間に石の準備を進めるなど臨機応変に対応。
晴れ間を見て一気に12立米の良質な赤土を搬入し、植物が育つ土台を整えました。
広大な敷地の輪郭を作る。
植物のためのベッドメイキング。
広い庭には必須。使い勝手の良い場所に。
自然には逆らえない。できることを進める。
3. 第1ゾーン(主庭):重機を駆使して骨格をつくる
ここはトラックや重機が自由に入れるエリア。その利点を活かし、一気に鳥海石と植栽で骨格を作ります。
夕方には石組みと植栽の大枠が完成。翌日にはサツキで細部を詰め、庭のメインステージが見えてきました。
水を得た魚のように作業が進む。
一日で景色が変わる。
石と緑のバランスが整う。
家庭菜園への入り口。実用性も重視。
4. 第2ゾーン(結合部):新旧をつなぐ緑の架け橋
母屋の既存庭と、新しい庭をつなぐ重要なエリア。
仮植しておいたマキの木を移植して芯に据え、既存の石と組み合わせて「以前からそこにあったかのような」自然な馴染ませ方を意識しました。
新旧の庭をどう繋ぐか。
元々あった木を活かす。
ビシッと整え、一体感を出す。
石と緑が生き生きと輝く瞬間。
ここをどう処理するか。
山道の風情。子供たちの遊び場にもなる。
5. アプローチと門柱:御影石と枕木の競演
家の顔となるアプローチ。白御影石の敷石を一枚一枚手作業で据え付け、水平と勾配を調整します。
門柱は、ユーカリ枕木と御影石の柱をL字に組み合わせたモダンなデザイン。単調になりがちな石の表情を、枕木の黒が引き締めます。
玄関へのメイン動線。
一枚30kg。手作業で丁寧に。
とてつもなく重い、本物の質感。
異素材の組み合わせが、空間を締める。
6. 第3ゾーンとデッキ:見せる庭と使う庭
母屋の正面となる第3ゾーンは、砂利敷きとサツキの植栽で、どちらから見ても美しい「見せる庭」に。
そして最後は、ご家族と一緒に作ったウッドデッキ。下地には最強の防草シート「ザバーン」を敷き込み、メンテナンス性も確保。家族みんなで作り上げたデッキは、格別の居場所になります。
両面から見える重要なエリア。
砂利が入ると、庭が明るくなる。
デッキ下の見えない守り神。
約束通りの共同作業。最高の思い出。
完 成:3つのゾーンが一つになる時
第1、第2、第3のゾーンが繋がり、広大な敷地が一つの物語として完成しました。
機能的なアプローチ、遊び心のある階段、そして家族で塗ったデッキ。
どこを切り取っても「想い」が詰まった庭です。
「お山みたい!」とお子様のお気に入りに。
借景を取り込んだ、開放的なリビングガーデン。
シンプルながら力強い、石と緑の調和。
芽吹きが楽しみな落葉樹たち。
アオハダが優しく迎える玄関アプローチ。
縦のラインでリズムを作った植栽。
遠近感を感じさせる台杉の配置。
既存の植木も活かしたプライベート空間。
楽しく仕事ができました。感謝!
最後はお客様の手で。庭づくりは続きます。
N様、ご家族皆様でのご参加、本当にありがとうございました!
皆さんの笑顔のおかげで、私たちも疲れを忘れて楽しく作業ができました。
これからも末永いお付き合いを、よろしくお願いいたします!
