着工前の状況|一見“良い感じ”でも、囲まれた空間は圧迫感が出やすい
コニファーや雑木で雰囲気は作れていましたが、敷地の条件的に「囲まれた空間」になりやすく、
中へ入ると圧迫感が出てしまう状態でした。
庭園リフォームでは、素材や植栽を足す前に、不要なものを整理し、空間の抜けと動線をつくることが重要。
この“囲まれ感の解消”が今回のキーポイントです。
「着工前」
最初打ち合わせにお伺いした時の第一印象は・・・
コニファーと雑木を上手に使って良い感じかな?
なんて思っちゃいました(^^;)

中へ入って行くと囲まれている空間の為、どうしても圧迫感を感じてしまいます。
工事はこの囲まれた空間というのが凄くキーポイントになって来ます(^^;)

整理の第一歩|“とりあえず買った資材”は、庭全体のバランスを崩しやすい
「自分で何とかしよう」とホームセンター資材を入れてみたものの、庭全体の設計に馴染まず
結局処分になるケースは少なくありません。
今回は、使えるものは活かし、役割が持てないものは整理して、
シンプルでバランスの良い庭へ組み直していきます。
このブロックもお客様がホームセンターで購入された物。
実は私この手のブロックは相当処分しております(^^;)
私どもが庭造りに入る以前に「まずは自分で庭を何とかしよう!!」
と思い購入される方が多いんです。
毎回勿体ないなぁと思いながらも使い道が無く処分となってしまいます。

動線の見直し|小ぶりな鉄平石アプローチは“歩かれない道”になりがち
昔は定番だった小ぶり鉄平石のアプローチは、凹凸が出やすく歩きにくいことが多いです。
結果として、わざわざその上を歩かない“使われない動線”になりがち。
今回のリフォームでは、歩きやすさ・水はけ・管理性を同時に満たす舗装へ置き換え、
日常で自然に使われるアプローチへ整えていきます。
こちらは玄関までのアプローチ。
小ぶりな鉄平石が敷いてあります。
昔は本当にこのスタイルが多くて定番でしたが・・・
どうしても歩きにくくわざわざこの上を歩くこともありません。
鉄平石を敷く時は大判を使い気を使わず歩ける物が理想ですね。

リフォーム工事の難所|搬出入が狭い現場は“段取り”が品質を決める
残土6立米以上の掘削と搬出が必要でも、出入り口は門幅1200mmと通路600mmのみ。
こうした条件はリフォーム工事で最も難しいポイントの一つです。
今回はモッコ(頑丈なシート)+クレーン搬出、可変幅キャタのユンボをリースするなど、
現場条件に合わせた段取りで安全かつ確実に進めていきます。
「工事開始!!」
まずはこの鉄平石を剥がし、残土を6立米以上掘削し持ち出さなくてはいけないのですが・・・
ココへの入り口は正面に見える幅1200mmの門と・・・
幅600mmの駐車スペースに行く通路しか御座いません(汗)
こういった状況がリフォームの一番難しい点かも知れません。

でも考えればどうにでもなるもので・・・
勿体ないけど処分する事になった鉄平石を剥がし、モッコという頑丈なシートへ載せます。
<ちなみに、この大きさの鉄平石だともっと狭い露地などで使うと良さが出るんですよね。>

そしてユンボはキャタピラーの幅が自由に変更出来る優れものをリース!!
こちらの残土もモッコに載せていきます。

そしたらコレをクレーンで吊り上げて楽勝ムード!!
って予定でしたが・・・

ナント!!電線がギリギリ(泣;)

しかしクレーンはもう体の一部化しておりますので ^^
何とか技術を駆使して、無事にダンプへ到着。
あとはこのヒヤヒヤ作業をひたすら繰り返すのみです(^^;)

そして基準の深さまで掘削を終え、全ての残土を出し終えたら
使用する植木は移植をし、不要な樹木は伐採伐根致しました。

仕上がりを左右する下地|路盤の精度が“後の命取り”を防ぐ
舗装は上面の見た目より、下地(路盤)の精度が重要です。
10cm以上しっかり掘削した上で、レベルと糸で高さを確認しながら転圧を徹底。
ここが甘いと沈下・ガタつき・水たまりなど、後から取り返しがつかない不具合につながるため、
最も慎重に作業する工程です。
お次は基礎となる路盤造り。
キッチリと10cm以上入るように掘削したので結構入ります。

高さをレベルや糸で確認しながらガッチリ転圧。
この高さがいい加減だと後で命取りになりますのでココは慎重です!

そして置き場へ戻り今回の主役の積み込み!!

透水性平板を採用|除草の負担を減らし、水の逃げ場をつくる“賢い舗装”
今回の主役は、表面に天然石を散りばめた透水性平板。
一般的な着色コンクリート平板と違い、色褪せによる安っぽさが出にくいのが特長です。
さらに重要なのが透水性能(降雨量50mm/hの透水基準)。
囲まれた空間で排水の逃げ場が少ない庭では、水たまり対策として非常に相性が良く、
草むしりの負担を減らしながら“明るく広い印象”をつくれます。
これが今回の主役!!
コンクリート平板ですが、ちょっとそこいらの代物とは違いますよ!!
まず表面は一般的なコンクリート平板ですとコンクリートに着色してあるだけなので・・・
どうしても年数が経つと色褪せして安っぽくなってしまいます(^^;)
しかしコレは表面に天然石をちりばめてある為その心配がありません。
それと驚きなのが「透水能力」
この平板は降雨量50mm/hの透水基準。
解りやすく言うと大雨警報は降雨量40mm/hで発令されるようです。
だからこういった囲まれている空間で水の逃げ道が無い所には最適なんです。

敷設のこだわり|直線基調で“広がり”を演出し、植栽スペースも管理しやすく
クッション砂を入れてから、ラインが揃うよう集中して敷き詰め、隙間は一枚一枚カットして丁寧に納めます。
植栽部分はあえて細かく埋めず、直線基調のデザインに合わせて整理。
植栽スペースをゾーン分けすることで、見た目が整うだけでなく管理もしやすくなります。
次ぐ日早速敷き始め!
クッション砂を入れ、ビシッと線が揃うように集中して敷き詰めていきます。

どうですか??
凄く広々とした空間になってきたでしょ^^

隙間には平板をカットし一枚一枚丁寧にはめ込みます。

植栽部分は敢えてカットした物を入れず全体的な直線基調に合わせます。

植栽の再構成|目隠し・季節感・管理性を“必要な分だけ”配置
舗装で空間を整えたら、次は緑の配置を最適化します。
居間の目隠しを兼ねたシンボルツリーにソヨゴを配置し、既存樹の移植も組み合わせて庭の記憶を継承。
さらにモミジや花物(ツツジ類)で季節の見どころを作り、
「草が嫌だから全部コンクリート」ではなく、自然と共存しながら管理しやすい庭へ仕上げます。
そして新たに仲間入りする植木達の登場!!

居間の目隠しを兼ねたシンボルツリーには「ソヨゴ」をチョイス。
ソヨゴは生長がとても遅く、一年中青々とした緑で画像では判断出来ませんが
真っ赤な実がたわわに実っております。

完成|圧迫感を解消し、明るく広がる“管理しやすい庭”へ
門扉前の印象は大きく変えず、扉を開けた瞬間に明るさと広がりを感じられる構成に。
透水性平板で歩きやすさと排水性を確保し、水たまりの心配も軽減。
植栽スペースもゾーン分けして、見た目はすっきり、管理はラクに。
囲まれた庭でも、工夫次第で心地よく美しい空間へ再生できます。
植栽や平板の転圧等の作業が全て終わり完成です!!
まずは最初とあまり変わらない門扉前です。

しかし門扉を開くと一気に明るい雰囲気にに様変わり!!

アプローチは歩きやすく水たまりの心配も無用です。
冬になり落葉してしまった「アオハダ」が春になり葉を出せばより一層良い雰囲気になります。
そして何と言ってもこの広々とした空間!
気持ち良いです(^^)

こちらはキッチリとゾーン分けした植栽スペース。
今回は4カ所のスペースを設け管理しやすく見た目的にもキッチリとした雰囲気に仕上げました。

ソヨゴを植栽した既存ブロックの花壇同様こちらにもブロックで作成。
既存のシャラを移植し新たにモミジを植栽致しました。
春の淡い緑から晩秋の紅葉まで楽しんで頂きます!!
そして、三つ葉ツツジや玄海ツツジなどの花物も所々に配したので
来る春がより一層楽しみになります。

玄関側から見ても圧倒的に広く感じ、最初感じていた圧迫感は全然なくなりました。
その上この明るい雰囲気!!
お客様も本当に喜んで下さいました。

そしておまけの空中撮影!!
このようにクレーンの先にゴンドラを付け撮影致しました!!
鳥の目線をお楽しみ下さい(^^)






今回のお客様のように草むしりや庭の管理に煩わしさを感じている方も多いと思います。
庭は工夫一つで管理しやすくそして美しく生まれ変わるものです。
草が生えるのが嫌だから全てコンクリートって言うのも寂しいものですし
地球にも決して優しいものではありません。
もう一度お庭を蘇らせてみては如何でしょうか(^^)
O様
この度は本当に色々とお気遣い頂き本当に有り難う御座いました。
私達職人も本当に気持ち良く作業させて頂き、心から感謝しております。
これからも末永いお付き合いを宜しくお願いします。
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