館林市H様邸|再生の外構リフォーム記録
重機不能の「鰻の寝床」で挑む、
重機不能の「鰻の寝床」で挑む、
自社ストック大谷石と焼杉板塀の再生。
不便を解消し、情緒を育む。
館林市H様邸。機械を拒むような狭小な現場。しかし、そこには前の家主から受け継がれた宝物が眠っていました。ただ新しくするのではなく、自社で長年ストックしてきた「古材大谷石」を融合させ、暮らしに調和させる。職人の意地がぶつかり合った全工程の記録です。
【着工前】情緒あるお庭。今の暮らしに合わせて「再生」します。
1. 「鰻の寝床」で伐採抜根
思い出の門扉。新調せず残すことで「家の記憶」を繋ぎます。
密集した植栽。命を繋ぐもの、整理するものを見極めます。
入口はここだけ。すべてのドラマはこの狭い通路から始まります。
細長くクランクした「鰻の寝床」。この制約を逆に活かします。
絡み合う生け垣を一本ずつほぐす。職人の手仕事の原点。
ダンプ3台山盛り分。すべて人力で運び出した覚悟の量。
人力の限界を突破。最小の相棒、チビユンボを最前線へ。「リフォームは歴史の継承。既存の石一つにも役割がある。それを見極める。」
2. チビユンボの活躍・伐採抜根
壁ギリギリの数センチ。熟練のレバー捌きで奥へと進む。
重機が届かぬクランク先。最後はやはり「職人の手」が頼り。
巨大な根をすべて絶つ。新しい命を宿すための「清め」が完了。
残すべきカクレミノ。新しい庭でも主役を張ってもらいます。
再び姿を現した灯籠。再生の時を静かに待っています。
準備万端。ここから造園屋の「造作」が熱を帯びます。3. 焼き工程。国産天然木の板塀
柱には国産の檜。見えない場所だからこそ、本物の材を。
バーナーの炎で一本ずつ。炭化層が木を永遠に護り抜く。
焼き上がり、磨かれた柱。深い漆黒が庭を引き締めます。
立板には国産飫肥杉。木目の美しさと耐久性は折り紙付き。
浮かび上がる年輪。これこそが天然木の、生命力です。
垂直、平行。コンクリートでガッチリ建立。基礎が重要。
板塀の骨組み完成。整然としたリズムが生まれます。
杉板の間に晒し竹。お客様のアイディアが庭に「粋」を添える。
明暗のコントラスト。これからのアプローチを彩る名脇役。4. 継承の石:自社ストック古材大谷石の再生
塀の次は足元. アプローチの作成へと移ります。
秘蔵の大谷石古材。田熊が守り抜いてきた「宝」です。
薬剤で石の呼吸を呼び覚ます。本来の輝きを取り戻す瞬間。
再生した大谷石を積み込み。新しい役目を持って現場へ。
狭い通路はクレーンで「空」から。歴史の石が宙を舞う。
一枚ずつ石と対話するように配置。顔を揃えていきます。
焼杉板塀と大谷石。古材同士の、魂の響き合い。
縦に伸びる大谷石。奥行き感を演出し空間を広げます。
既存の鉄平石。予想以上の厚みに、職人の本気スイッチが入る。
人力の限界を「チェーンブロック」で克服。巨石を据え付け。
畑へと続く道. 古材を繋ぎ、実用と美しさを両立させました。
最強「ザバーン240」。見えない下地にこそ、誠実さを。
砂利入れもクレーンで。一気に庭が締まり始めます。5. 完 成:情熱が融合した「再生の庭」
耐久性と防犯の要、鋼製扉。板塀とデザインを統一。
レバーハンドル錠。機能性と高級感を高い次元で。
灯籠と水鉢を再配置。静寂の美を現代に蘇らせました。
高圧洗浄でフィニッシュ。掃除で仕事は完成します。
生け垣から焼杉へ。スッキリとしたモダン和風の佇まい。
縦並べの大谷石が、鰻の寝床を「伸びやかな空間」へ。
既存樹の足元まで完璧にガード。管理が楽な庭の完成。
晒し竹が全体を「今」の洗練された空気感へ。
塀と扉の一体感。隠し扉のような、職人の遊び心です。
再生の庭。H様、ありがとうございました。
【裏話】すべては感謝を込めた「お清め」から始まりました。