店舗と住宅をつなぐ「庭」。
パンの香りに誘われる、レンガのアプローチ
自宅敷地内にオープンする、小さなパン屋さん
足利市のA様邸。ご自宅の敷地内に、可愛らしいベーカリー店舗「TEKU TEKU BAKERY」が建てられました。
「異色の存在をどう調和させるか」。
住宅と店舗、二つの建物を違和感なく繋ぎ、お客様を温かく迎え入れる空間を作るのが今回のミッションです。レンガ、ウッドデッキ、そして植栽。素材の力で全体をまとめ上げる、店舗併用住宅の外構づくりの全行程を綴ります。
1. 下地・造成:つながりを作るための第一歩
まずは、ご自宅と店舗を結ぶアプローチの作成から。仕上がり面から逆算して土をすき取り、砕石を搬入してガッチリと転圧します。見えない基礎部分をしっかり作ることで、多くの人が歩いても沈まない丈夫なアプローチになります。
2. レンガアプローチ:本物の質感が導く道
アプローチの外枠を組み、その内側にレンガを敷き詰めていきます。使用するのは風合いのある本物のレンガ。焼きムラや色味の違いが、温かみのある表情を作り出し、お客様を店舗へと優しく誘導します。
レンガを並べたら、転圧して不陸を整え、珪砂(けいさ)を撒いて目地を埋めます。白っぽい砂が馴染むにつれ、レンガの色がより引き立ち、歩きやすさも向上します。
3. ウッドデッキ:店舗の顔となる入り口
店舗の入り口は、アイアンウッド(ハードウッド)を使ったウッドデッキで仕上げます。耐久性が高く、天然木ならではの質感が魅力。既製品ではなく現場で刻んで調整するため、変形地や高さ制限のある場所でもピッタリと収まります。
デッキ下には防草シートと砂利を敷き込み、見えない部分の雑草対策も万全に。入り口にはステップを設け、お客様が安全に出入りできるよう配慮しました。
4. 植栽・仕上げ:空間を一つにまとめる緑
構造物が出来上がったら、植栽で彩りを加えます。デッキの中にシマトネリコを配置し、将来的な西日除けと木陰作りを意図。足元には季節の花々を植え込み、店舗の雰囲気を明るく演出します。
5. 追加工事:手摺りとリードフック
オープン後、ご年配のお客様のために手摺りを追加したいとのご依頼。デッキの上にポン付けするのではなく、土台からしっかりと作り直し、頑丈な手摺りフェンスを設置しました。さらに、愛犬家のお客様のためにリードフックも取り付け、誰もが安心して利用できる空間に。
完 成:パンの香りと笑顔があふれる庭
植栽の緑が二つの建物を優しく調和させました。
焼きたてのパンを片手に、デッキでくつろぐひとときを。
A様、夢のお店作りのお手伝いをさせていただき、本当にありがとうございました!
この庭が、お店とお客様を繋ぐ素敵な架け橋になりますように。
