群馬の造園・外構は(有)田熊造園土木へ

コンセプトは「楓(かえで)」

高崎市新町に拠点を置く、日本ケアストラテジー様のデイサービス施設。
この施設のお庭づくりのコンセプトはズバリ「楓」

「高木は楓(モミジ類)だけで庭を作って欲しい」
そんなご要望を頂きました。
しかし、楓は落葉樹。冬になると葉が落ち、庭が寂しくなってしまうのでは?
そこで私が提案したのは、その「空っぽ」を逆手に取った「極端な二面性」を楽しむ庭でした。

設計図面(春~秋) 緑のイメージ
設計図面(冬) 冬のイメージ

1. 資材搬入:鳥海石と灯籠

まずは材料の確保から。
秋田から直送した大量の「鳥海石(ちょうかいせき)」を積み込み、現場へ運びます。
趣のある灯籠や、良質な赤土も準備万端です。

鳥海石搬入
灯籠搬入
資材ストック

2. 庭づくり開始:石と楓の骨格づくり

赤土を入れ替えながら、石組みと植栽を同時に進めていきます。
使用する素材は、楓(モミジ)、鳥海石、灯籠、そしてサツキのみ。
シンプルだからこそ、配置のバランスが命です。

石組み開始
メインとなる大きな楓は、栃木県まで仕入れに行きました。
しかし、今年の梅雨は雨続き…土がぬかるんでトラックが入れず、仕方なく仮置き。
天気との戦いでしたが、なんとか形にしていきます。
楓の買い付け
仮置きの様子

3. 下地・駐車場工事:雨との戦い

植木を仮置きした状態で、土留めブロックの基礎工事へ。
ここでも雨に悩まされましたが、基礎が固まったらブロックを積んでいきます。

ブロック基礎
土留め完成

続いてご利用者様の出入り口兼、駐車スペースの施工。
土間コンクリートを一気に打設!…といきたかったのですが、曇り予報のはずが朝からポツポツ。
急遽、屋根下とアプローチの捨てコンのみに変更し、なんとか出入りを確保しました。

路盤工
打設準備
雨天の対応

4. 植栽仕上げ:雨の中のサツキ植え

再び庭の内部へ。
足元がぬかるむ中、サツキの植栽を進めます。
泥だらけになりながらも、形やバランスを見極めて植え込んでいくと…
一気に庭の雰囲気が変わってきました!

泥の中の作業
サツキの造形
庭の形が見えてきた

5. 囲いの演出:2種類の竹垣

庭の内部が整ったら、いよいよ「囲い」の設置です。
今回は2種類の竹垣をプランニングしました。

柱設置
1つ目はタカショーの「雲(くも)」
上下に透かしが入っており、閉鎖的になりすぎず、外からチラッと中が見えることで「入ってみたい」と思わせる効果があります。
竹垣『雲』
透かしの効果
2つ目は重厚感を漂わせる「清水垣(しみずがき)」
内部からの景色を一変させる、素晴らしい背景となります。
清水垣
内部からの眺め
笠木取り付け

6. 仕上げ:防草・砂利・樹脂舗装

庭内部に防草シートを張り巡らせ、砂利を敷いていきます。
雨で待機していた土間コンも無事打設完了!
ラストはアプローチに優しい雰囲気の「樹脂舗装」を施して、全ての作業が完了です。

砂利敷き
土間コン完了
樹脂舗装施工

完成:楓の庭

エントランスから優しい雰囲気でお出迎え。
樹脂舗装のアプローチは滑り止め効果も抜群で、安心して歩いていただけます。
竹垣越しに見える庭が、期待感を高めます。

エントランス
アプローチ詳細
竹垣の外観
竹垣の重なり

そして庭の内部。
ヤマモミジ、ハウチワカエデ、イロハモミジ、ノムラモミジ…。様々な楓が競演します。
足元はサツキの刈り込みで「地こぶ(築山)」を作り、群馬では育ちにくい苔の代わりとして、石庭のような風景を造り出しました。

楓の庭全景
サツキの地こぶ
眺める人々

場を引き締めるのは、背の高い「春日灯篭」と、可愛らしい「丸雪見灯籠」。
竹垣を背景に、その存在感が際立ちます。

春日灯篭
丸雪見灯籠

建物内部の窓からは、まるで「切り取られた絵画」のような景色が。
雨で苦戦続きでしたが、施主様やご利用者様の喜びの声を聞き、幸せな仕事をさせて頂いたと実感しました。

窓からの景色1
窓からの景色2
【春〜秋】 サラサラと清々しい楓の緑と紅葉。
【冬】 葉が落ち、石と幹の造形美を楽しむ静寂の庭。

極端な二面性を持つ「楓の庭」。
これからの四季の移ろいが楽しみです。