既存の命を、現代の景へ。
「石・木・動線」すべてを再構築したリフォームの記録
壊すのではなく、物語を繋ぐ。
館林市M様邸。今回のご要望は、庭の全面リニューアルでした。しかし、そこには長年家族を見守ってきた既存の樹木や石材がありました。私たちの仕事は、単に新しいものを並べることではありません。残すべき命を移植し、眠っていた石を再び据え付け、現代の暮らしに最適化した動線を引く。使い勝手と情緒を高い次元で結実させた、リフォームの真骨頂をご覧ください。
施工前。ここが家族の新しいステージへと変貌します。1. 解体と移植:残すべき「資産」の選別
リフォームの第一歩は、丁寧な「整理」から。残すべき植木を慎重に移植し、不要なものを撤去します。この工程で、再利用する石材も一度整理。下準備が完了した段階で、庭が持つ本当の広さが見えてきました。
残す植木を大切に移植。命を繋ぎます。
こちら側がメインの景観に変わります。
下準備完了。ここから骨格を築いていきます。2. 造成:高低差を支配し「骨格」を築く
建物と周囲の高低差を解消するため、土留めの基礎から着工。先行して石組みと植栽を行い、庭の重心を決定。そこへ大量の赤土を投入し、宅盤レベルまで一気に造成しました。土が落ち着くのを待ち、本格的な仕上げへ。
高低差を解消する土留めの基礎打ち。
庭の表情を決める石を厳選。
一部を先行して仕上げ、完成をイメージ。
大量の赤土を搬入し、地形を造形。
宅盤レベルまで土が入り、骨格が整いました。3. 導線:燻銀の階段と御影石のアプローチ
段差解消のため、燻銀のレンガを蹴上げに使った階段を制作。メインのアプローチには、車両の乗り入れを考慮し捨てコンを打設。その上に大判の御影石を敷き詰めました。敷いた瞬間から漂う、圧倒的な品格と豪華さ。
階段造り。段差を安全な歩みに変える。
落ち着いた色合いのレンガを選択。
並行して左側の緑も整えます。
元々あった石は、後の再利用のために保管。
アプローチの動線を切り拓く。
人気の御影石。ふんだんに使います。
沈下防止の捨てコンクリート。
ここから石のパズルが始まります。
豪華で格好良いアプローチが姿を現す。
作業は着実に、玄関前へ。
玄関まで淀みのない石畳が続きます。
堂々たるアプローチ。家の品位を上げます。4. 命の吹き込み:しなやかな雑木と再利用の景石
アプローチを飾るのは、吟味された雑木たち。玄関前には新緑・花・実・紅葉をすべて楽しめるナツハゼを配置。さらに、保管しておいた既存の石を据え直しました。石も樹木も、本来あるべき場所で再び息を吹き返します。
雨に濡れて質感を増す御影石。
厳選した植木たちを現場へ。
緑が石の硬さを和らげます。
風を感じさせる、自然な立ち姿。
歩くたびに心が安らぐ配置。
玄関前の名脇役、ナツハゼ。
想い出の石も、立派な主役。
現場を祝福するような、予期せぬ開花。
既存石も誇らしげ。調和の取れた景観。5. 駐車場の完成:難解な勾配を「機能」へ
リフォームの山場、駐車スペースの土間打設。面積が広く、勾配の取り方が非常に難しい現場でしたが、頭をフル回転させ完璧な枠組みを組み上げました。スリットの砂利は、割れ止めと雨水処理の二役をこなす実力派です。
駐車場の基礎づくり開始。
大量の砕石。沈下を許しません。
ガッチリと固まりました。
難解な勾配を枠で攻略。職人の腕の見せ所。
伸縮門扉の収まりを計算して柱を。
広大な面積の枠、すべて真っ直ぐに。
この精度が仕上がりのすべて。
耐久性を支える網の目。
一気に打設。美しい面が出ます。
砂利スリットで雨水を逃がし、美観も確保。
すべてのピースが埋まり、完成の時。完 成:全面リニューアルが生んだ、新しき日常
不便だった段差は、堂々としたアプローチへ。管理が大変だった庭は、四季を慈しむ潤いの場へ。伸縮門扉やフェンスまで含め、機能と美しさが一体となったM様邸。これからの暮らしを、この庭が温かく見守り続けます。
防犯と使い勝手を両立。
街並みに映える、堂々の門構え。
御影石の品格。
石と緑のコントラスト。
リフォームとは思えない自然な風情。
細部まで職人の手が届いています。
これぞ、田熊造園土木の外構リフォーム。
M様、この度は大切な住まいの刷新をお任せいただき、ありがとうございました!
既存の石や木々が、新しいお庭の中で誇らしげに輝いているのが印象的です。
これからも、末永いお付き合いを宜しくお願い申し上げます!
