高低差を“弱点”から“魅力”へ。
家族でつくり上げた、18年続く庭の物語
高低差1m以上。それは、最高のステージ。
前橋市(旧大胡町)S様邸。道路との高低差に悩まれていた施主様ですが、私たちにとっては腕の見せ所。高低差があるからこそ生まれる奥行きと、立体的な景観を逆算して設計しました。そして何より、S様ご家族が自ら汗を流し、共に作り上げた「共創」の現場です。
1. 掘削と下地:荒野を切り拓く
近所の方が「何が始まるの?」と驚くほど、大胆に掘削を進めます。運び出した残土は約30立米。平坦な「憩いのスペース」を確保するため、浄化槽の高さと格闘しながら下地を整えました。
2. 骨格:ブロック積みと家族の絆
土留めブロックの鉄筋を組み、生コンを打設。ここからはひたすら積み上げるのみ。建物裏では、旦那様が自らブロック積みに挑戦。奥様のサポートもあり、プロ顔負けの仕上がりを見せました。
暗くなるまで、一途に積む。
建物裏の涼しい特設現場。
ご家族、お隣様も入り乱れての共創。
この一杯のために、男は汗を流す。
ビシっと決まった、執念のブロック。
メインのアプローチへ移行。3. 導線:アプローチと段差の美学
高低差を解消するだけでなく、「魅せる階段」を作成。車がスタックしないよう路盤を締め固め、うっすらと砂利を敷きます。次第に庭の全景がその姿を現してきました。
一歩一歩、歩きやすさを追求。
スタック防止の砂利敷き下地。
骨格が整い、魂が宿り始める。4. 命の吹き込み:紅葉と緑の競演
市場で厳選した新鮮な雑木を直送。運搬車からはみ出すほどのコニファーはご愛嬌。ヤマボウシやシャラの鮮やかな紅葉、そして娘さんお気に入りのキンモクセイ。緑が入ることで、石と土の世界に生命が宿ります。
市場直送。鮮度が違います。
はみ出し気味。これが産直の証。
素性の良い株をお客様へ。
陽光に輝く、極上の秋。
緑が雑木の美しさを引き立てる。
季節と共に庭を造る。
四季を告げる名脇役。
「お嫁に行く時に持ってく」宝物に。
この色こそが、雑木の庭の醍醐味。5. 仕上げ:職人の手仕事と家族の思い出
玄関へと繋がるアプローチは細かい石を使い繊細さを演出。門柱は四国化成の「美ブロ」で扇仕上げ。旦那様お手製の立水栓も塗り上げ、統一感のある景観が完成しました。芝生の上でBBQを楽しむ日々が目に浮かびます。
繊細な石選び。玄関の格を高める。
日が短くなっても、心は熱い。
可愛らしさを添えるワンポイント。
夜の表情も計算済み。
丁寧な養生がプロの仕事。
ご主人力作。これも塗ります!
細かいジュラストーンに合わせた「扇」。
ご主人作。奥様評価を覆す出来栄え!
ランダムな扇が醸す手作り感。
葉っぱの表札で「家の顔」完成。完 成:高低差が生んだ、至高の立体美
高低差があるからこそ、この雰囲気が出せる。平坦地にはない奥行きと、適度な目隠しが、最高のプライベートガーデンを創り出しました。
高低差を活かした立体感。
新緑の時期が待ち遠しい。
テーブルを出してBBQを楽しめる空間。1年後、そして18年後の継承。
18年大切に管理された「本物の庭」。
時代に合わせて、さらに美しく進化。
S様、長きにわたるお付き合い、本当にありがとうございます!
共に汗を流したあの日は、私たちの誇りです。美味しいお酒と料理、ご馳走様でした!
これからも、この庭がご家族の歴史を刻み続けることを願っております。
また今度、飲みに行きましょう!(笑)
