有限会社田熊造園土木 群馬県千代田町

入母屋の平屋に相応しき、本物の景色を。

高崎市吉井町U様邸。入母屋建築、銅の雨どい。その圧倒的な「建物の格」に負けない庭を目指しました。

既存の浅間の焼け石を「継承」し、赤松の「迫力」を主軸に据える。御影石を立てて土留めとし、鉄平石を敷き詰める。 早すぎる日没や氷点下の土間打ちといった厳しい現場を越え、借景の山と一体化した「屋敷の庭」が完成しました。

高崎市吉井町U様邸 入母屋の重厚な平屋建築。 圧倒的な格を持つ建物。ここに相応しい庭を。
道路側の浅間焼け石。これを活かす。 既存の焼け石。歴史を活かし、再構築する。
着工前の庭全景。 ここからの景色を一変させます。
石の選別の様子。 右側の石を残し、左側を一度解体。

1. 外周と目隠し:屋敷の骨格を整える

秋の深まりと共に着工。まずは境界部分から。マチダSPリブロラグゼを使用し、サザンカ(タチカンツバキ)の生垣を布がけ支柱で作成。 布団が干せるようメッシュフェンスを組み合わせ、実用性と和の美学を両立させました。

着工。境界部分の掘削。11月着工。ここから加速します。
化粧ブロック積み。マチダのリブロラグゼで品格を。
ブロック施工完了。ブロックが並ぶだけで、敷地が締まる。
夜間作業の様子。5時で真っ暗。投光器が頼みの綱。
ブロック積み完了。暗くなる前に、着実に積み上げる。
生垣の支柱立て。布がけ支柱で、しっかりとした生垣を。
竹を這わせる。和の技法が、庭に情緒を与える。
サザンカの植栽。「タチカン」を植え、刈り込む。
生垣の刈り込み。頭をビシッと。これが職人の仕事。
生垣とフェンス。実用性も考慮した、屋敷の囲い。

2. 主役「赤松」と石組:迫力を宿す

この庭の魂となる赤松。千葉で見つけた名品を主役に据え、石組とサツキで根締めを施します。 山陰の現場ゆえ、16時には太陽が沈み、投光器の光の中で石を組む、正念場の連続でした。

選び抜かれた赤松。枝ぶり・木ぶり共に最高の赤松。
前庭の石を外す。再構築のため、一度すべて解体。
黒土のブレンド。良質な土をたっぷり。これが成長の鍵。
赤松の植栽。クレーンを使い、ミリ単位で角度を調整。
赤松の立ち姿。この木を中心に、庭が動き出す。
駐車場の掘削。雨に備え、先に路盤を固める。
暗闇での作業。山の影響で4時には真っ暗。山、恐るべし!
ラカンマキの搬入。準主役、仕立ての名品ラカンマキ。
ラカンマキの立ち姿。仕立て名人が作り上げた、気品ある姿。
ハウチワカエデ。新緑と紅葉、季節の移ろいを玄関先に。
赤松周辺の石組。ソヨゴを奥に配し、遠近感を強調。
石とサツキ。緑が石の重厚感を引き立てる。
庭の輪郭。大まかな形が見えてきた。
外からの景。建物をより重厚に魅せるための配置。

3. 高低差を支配する:御影石平板の土留め

本来敷くための御影石平板を、立てて土留め兼仕切りとして活用。 1枚90kgのゴツゴツとした石を並べるのは至難の業ですが、その「不揃いの迫力」が、駐車場側から見た庭の格を決定づけました。

御影石平板の準備。本来は敷く石。これを立てる。
下地の作成。正確なラインを出すための糸。
石を立てる。1枚90kg。重量感こそが迫力の源。
御影石の壁。このゴツゴツ感が重厚感を生む。
前庭の刈り込み。サツキで小細工、自然を演出。
サツキのビシッとした刈り込み。丸みのある緑を添えて。
六方石の配置。奥様お気に入りの六方石。
作業の進捗。着実に、理想の景色へ。
駐車場への階段。御影石で、機能性と美観を。
石に絡む緑。サツキを添え、柔らかさをプラス。
駐車場との高低差。見上げる楽しさを創り出す。
高低差が生む迫力。どこから見られても隙のない設計。
駐車場からの全景。 庭を見せつける。駐車場との境界に魂を込めた。

4. アプローチの豪快:御影石と鉄平石

アプローチは、白い御影石平板から黒光りする鉄平石へと続く構成。 短い距離だからこそ、小さめの素材で繊細さを出しつつ、職人の「勘」で一枚一枚を最高の間隔で敷き詰めました。

砂利入れ。ぬかるみ対策と明るさ。
整地の様子。勾配を考え、丁寧に均す。
砂利が入り、明るく。自分でも眩しいほどの明るさ。
砂利と影。砂利に落ちる影こそが庭の情緒。
アプローチ着工。ここからビシッとキメます。
用意した御影石。繊細さを出すためのサイズ選択。
据え付け作業。ガッチリと、末長く残るように。
モルタル敷き。3人一組、阿吽の呼吸。
アプローチの目地。目地切りがアプローチを締める。
アプローチ完成。豪快さと繊細さが同居する道。
鉄平石への接続。難易度の高い勾配処理もバッチリ。
鉄平石の配置。切らずに組む。職人の勘が冴える。
鉄平石の水打ち。水で輝く鉄平石。至高の玄関先。
アプローチ周辺。周囲に迫力をプラスする。
重厚なアプローチ。石の間を抜けていく、計算された動線。
庭のまとまり。すべてのピースが揃ってきた。

5. 氷点下の決戦:冬の駐車場土間

1月の寒波。群馬県内の現場、天気予報と毎日睨めっこ。凍結の不安に胃を痛めましたが、神様がくれた晴天に一気に打設。 スーパー左官・山田さん親子の技で、最高の土間を仕上げました。

雑木のアプローチ。新緑の下を歩く日を夢見て。
坪庭。ラカンマキを引き立てる空間。
赤松と流線。サツキと石の美しいライン。
借景。山までもが、庭の味方になる。
ヒメシャラ。やわらかな緑で、居間に涼を。
下草の配置。石の間に、可愛らしい彩りを。
駐車場からの景。駐車場側も一つの庭として。
既存石の活用。古きを活かし、新しきを作る。
材料の選別。自分の目で、一つ一つ選ぶ。
自ら掘る。時には自ら。職人のこだわり。
四季の彩り。季節を感じる花たち。
吾妻シャクナゲ。花芽たっぷり。準備万端。
ツツジの植栽。彩りを添えて、植栽完了。
門柱の作成。最後に、家の顔をキメる。
京伏間瓦。燻し銀。これが和の格。
門柱。建物に合う、瓦のアクセント。
氷点下の現場。胃が痛むほど天気を気にした。
気温観測。神様がくれた、絶好の日取り。
土間の下地。砕石20cm。鬼の居ぬ間に。
メッシュ敷設。見えない強さが、土間を支える。
生コン準備。明日8時半、開始。
打設の朝。晴天!暖かい幸せを感じる。
枠チェック。眠い目をこすり、最終確認。
生コン車到着。大型車、配合も気合十分。
左官コンビ。山田さん親子、見事なコテ。
土間の仕上げ。最高の仕上がり、山田さんに感謝!
ガッチリ仕上がった土間。10日間の養生。苦労が報われた。

完 成:山を背負い、家を彩る

白い御影石、黒い鉄平石、力強い赤松、そして雑木。 施工前が思い出せないほどの変貌を遂げ、借景の山と共に、U様邸に新たな命が吹き込まれました。

完成:春のアプローチ。雑木が導く、爽やかな玄関先。
完成:緑のアーチ。一歩ごとに景色が変わる楽しさ。
完成:鯉のぼりの竿。立派な竿。家族の成長を見守る。
完成:お客様施工の瓦。苦労の甲斐ある、見事な瓦。
完成:広大な遊び場。多目的に使える、羨ましいスペース。
完成:サツキと石。数ヶ月で、既に庭の一部に。
完成:水打ちの表情。濡れた石と緑。一気に引き締まる。
完成:静謐な空気感。気持ちの良い、落ち着いた景。
完成全景。 向こうの山が借景。これこそが、屋敷に相応しい本物の庭。

U様、大変長らくお世話になりました!
一番日の短い過酷な時期でしたが、妥協なく完成させられたことに感謝します。
これからも、この庭がご家族の最高の安らぎでありますように。

施工ドキュメント一覧に戻る