有限会社田熊造園土木 群馬県千代田町

広大な敷地、しかし土は「砂」。

高崎市Y様邸。まず目に飛び込んできたのは、遮るもののない広大な敷地。
しかし、掘ってみて判明したのは、かつて川が流れていたと思われる「砂地」の土壌でした。水はけが良すぎる反面、保水力がなく、そのままでは植木が育たない過酷な環境。

テーマは「四季を感じるナチュラルガーデン」。
まずは土の入れ替えという見えない土台作りからスタート。アンティークレンガの温かみ、機能的な動線設計、そしてご家族と共に作り上げた植栽。何もない砂地が、命あふれる庭へと生まれ変わります。

着工前の広大な敷地 境界もなく、ただ広いだけの砂地。
境界のない状態 まずは「仕切り」をつくるところから。

1. 地盤の調査と対策:砂地との戦い

掘削を開始すると、出てきたのはサラサラの砂。このまま植栽すれば、夏場に枯れてしまうのは明白です。
そこで、植栽スペースの土を良質な赤土に入れ替える「土壌改良」を徹底。さらに、外周のブロック基礎もしっかりと固め、庭の輪郭を作り上げました。

砂地の確認 掘っても掘っても砂。これでは木が育たない。
基礎工事 地盤に合わせて基礎を強化。
イエロー系ブロック 予定変更で採用した色が、建物に見事にマッチ。
フェンス設置完了 まずは「器」の完成。

2. 主役のレンガ:アンティークナゲットの温もり

今回の主役素材は、東洋工業の「コーラルシータンブル(アンティークナゲット)」。
角の取れた柔らかな表情と、温かみのある色合いが特徴です。これを積み上げ、曲線を描く門柱や花壇を造作。植栽と絡むことを想定し、何度も仮置きをしてバランスを調整しました。

コーラルシータンブル 味わい深いアンティーク調レンガ。
レンガ積み 一つ一つ表情が違うのが魅力。
仮置き調整 植栽との絡みを脳内でシミュレーション。
門柱の完成 使い勝手とデザインの最適解。

3. 動線の分離:機能と演出の使い分け

アプローチのデザインには工夫があります。
カーポートから玄関へ直行できる「住人用(最短動線)」と、庭の景色を楽しみながら歩く「来客用(演出動線)」を分離。
毎日の利便性と、おもてなしの心を両立させる設計です。

動線の分岐点 左が来客用、右が住人用。
勾配の調整 水たまりができないよう、微妙な勾配をつける。

4. 植栽の転換点:緑の底力

外構工事が終わり、いよいよ植栽。広大な敷地に高木が入ると、ただの構造物が「庭」へと劇的に変化します。
人間の目線より高い位置に緑が入ることで、建物と外構が一体化し、空間に奥行きとリズムが生まれます。

植木の搬入 この緑が、庭の空気を変える。
仮置き調整 どの角度からも美しく見える配置を。
アプローチと植栽 レンガの柔らかさを、緑が引き立てる。
植栽完了後の全景 視線が空へと抜け、広がりを感じる。

5. 家族参加のフィナーレ:700ポットのタマリュウ植栽

仕上げは、グランドカバーとなる「タマリュウ」の植栽。
その数、なんと700ポット!
この工程は、Y様ご夫婦に参加していただきました。真夏の猛暑の中、一つ一つ手作業で植え付けていく。大変な作業ですが、自分たちの手で仕上げた庭への愛着はひとしおです。

タマリュウの山 圧巻の700ポット。
ご夫婦での作業 暑い中、本当にありがとうございました!
植え込み完了 綺麗に並んだ緑のライン。
密生したタマリュウ 泥はねを防ぎ、乾燥から木を守る。

完 成:白と緑とレンガの調和

広大な砂地が、家族の笑顔が集まる庭へ。
レンガの小道を歩き、木陰で涼み、家庭菜園で収穫を楽しむ。
機能と美しさを兼ね備えた、世界に一つの「ナチュラルガーデン」が完成しました。

完成全景 奥行きを感じさせる、計算された配置。
アプローチの工夫 斜めに取ることで距離を稼ぎ、ゆとりを演出。
「家庭菜園は、見えない場所にさりげなく。」
隠された家庭菜園 レンガのアールで視線を遮り、景観を守る。
木陰のスペース 夏はお子様のプール遊びにも最適。
門柱と表札 レンガにアイアン表札。王道の組み合わせ。
門柱の花壇 季節の花々が訪れる人を迎える。
レンガの凹凸 植栽との絡みが美しい。
住人用アプローチ 毎日使う場所こそ、歩きやすく。
季節の植木 実や花を楽しむ。
完成した庭 広さを活かした伸びやかな空間。
ベランダからの眺め1 上から見る庭もまた格別。
ベランダからの眺め2 木々の配置バランスが一目瞭然。

Y様、暑い中のタマリュウ植栽、本当にお疲れ様でした!
ご家族皆さんの手が加わったこの庭は、これからもっともっと良い庭に育っていくはずです。
これからも末永いお付き合いを、よろしくお願いいたします!

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