白亜の邸宅を彩る「緑とレンガの協奏曲」。
清潔感と温もりが同居する庭
「白」だけでは完成しない。庭が家を引き立てる。
千代田町S様邸。眩しいほどの白い外壁を持つ美しい邸宅。
しかし、真っ白なキャンバスのままでは「冷たさ」を感じてしまうこともあります。必要なのは、温かみを添える素材と、生命力を感じる緑。
今回のテーマは「白に映える庭」。
可愛らしい色合いのレンガ、大胆なスケールの植栽、そして家族(と猫ちゃん)がくつろげるウッドデッキ。建物と庭が互いに高め合う、理想の空間づくりに挑みました。
何もない状態だと、土地は狭く見えてしまう。
ここから立体的に組み上げ、本来の広さを引き出す。
1. 見えない基礎:外堀から固める
まずは外周の基礎工事から。機械掘削に加え、危険箇所は丁寧な手掘りで進めます。
砕石を敷き詰め、鉄筋を組み、生コンを流し込む。華やかな庭の裏には、この地道で強固な「骨格」が必ず存在します。
外堀から攻める。基本中の基本。
機械に頼れない場所は、人の手で。
見えなくなる部分こそ、美しく組む。
基礎枠に充填し、養生期間へ。
2. 白とレンガの対比:温かみをプラスする
フェンスは建物とサッシに合わせて「白」をチョイスし、統一感を演出。
対照的に、足元にはボーラルブリックのレンガ「モウブレイ」を採用。この可愛らしい色合いが、白い家の清潔感に「温もり」をプラスします。寒い季節のレンガ積みは体に堪えますが、一段一段、確実に積み上げます。
家との一体感を出すホワイト。
モウブレイの色味が、白壁に映える。
地道な作業の積み重ねが、景色を作る。
玄関前に円形の植栽スペースを配置。
3. 土壌改良:植物の命を守る投資
既存の土があまり良くなかったため、良質な赤土に入れ替えます。
良い庭木を入れても、土が悪ければ育ちません。この工程を惜しまないことが、数年後の庭の美しさを決定づけます。
植物のためのベッドメイキング。
門柱脇も、土を入れ替えて植栽準備完了。
4. スケール感の魔術:4m級のシンボルツリー
いよいよ植栽。メインのシンボルツリーには、樹高4〜5mの「シャラ(夏椿)」を選びました。
大きな家に対し、2〜3mの木では貧弱に見えてしまいます。「家に負けないスケール感」を入れることで、建物と庭のバランスが整い、一気に邸宅の風格が増します。
樹形の良いものを選抜。この大きさが重要。
木が入るだけで、空気が変わる。
緑の絨毯を敷き詰めていく。
不陸を調整し、美しく張り完了。
門柱脇には常緑のシマトネリコを。
5. 家族の特等席:濡れ縁デッキと一番乗り
和室前には、濡れ縁を兼ねた2段構えのウッドデッキを造作。部屋から楽に出入りでき、腰掛けてお茶を飲むのに丁度いい高さと幅に設計しました。
しかし…お客様より先に、可愛らしい「先客」が一番乗りを果たしていました(笑)。
使い勝手を考えた2段仕様。
まさかのネコちゃん一番乗り!居心地の良さを証明。
夜の雰囲気も格別。
6. 機能美の追求:白のカーポートと土間コンクリート
カーポートも白で統一し、屋根材には熱遮断ポリカを採用。デザインだけでなく、真夏の車内温度上昇を抑える機能性も重視しました。
駐車場の土間コンクリートは、メッシュ筋を入れて強度を確保し、左官職人の山田さんがビシッと仕上げます。
最近は少ない「白」。この家にはベストマッチ。
夏場の洗車も楽になる機能性。
カーポート越しにソヨゴをねじ込む。
仕上げ前の重要な段取り作業。
嵩上げしてメッシュを敷き、コンクリートを流す。
夜までかかって仕上げた職人の技。
完 成:白と緑が響き合う、理想の庭
青空に映える真っ白な建物。足元を彩るレンガの温かみ。
そして、それらを優しく包み込む樹木の緑。
清潔感がありながら、どこかホッとする。そんな「帰りたくなる家」が完成しました。
白×緑×レンガ色。完璧なカラーバランス。
毎日歩くアプローチこそ、優雅な曲線を。
上段にお茶、下段に腰掛け。使い方は無限大。
育てば目隠しにも、日よけにもなる。
~ Sprouting Future ~
庭は完成して終わりではありません。芽吹きを迎え、緑が濃くなることで、この庭はさらに美しく育っていきます。
これからが本番。
青々とした芝生が広がる。
生命力が溢れ出す。
白壁に緑の影が揺れる。
飽きの来ない、癒やしの風景。
S様、この度は「白に映える庭」づくりをお任せいただきありがとうございました。
ネコちゃんにも気に入ってもらえて光栄です(笑)。
これからも、緑と共に育っていくお庭での暮らしをお楽しみください!
