緑と共生する「里山の庭」。
南の主庭から、北の緑のトンネルへ
「里山のような緑に囲まれて暮らす」
明和町T様邸。家脇に4tトラックが通れるスペースがあるという、造園屋にとって最高の環境。
この恵まれた条件を活かし、大きな景石や良質な植木を贅沢に搬入。「妥協なき庭づくり」が始まりました。
テーマは「癒やしの共生」。
南側の主庭には雑木の庭と最強デッキ「ウリン」を配し、北側の玄関までは緑のトンネルで繋ぐ。
家全体が呼吸するような、安らぎの空間を目指しました。
ここから全てが始まる。
この道があるからこそ、最高の材料を運べる。
材料の質が、庭の格を決める。
1. 南側主庭:骨格をつくる石と木
まずは南側の主庭から。3月、まだ芽吹く前の木々ですが、この時期に骨格を作ることで春の芽吹きを待つ楽しみが生まれます。
石を据え、木を植え、里山の原風景を描いていきます。
石の配置で空間にリズムを生む。
今は静かだが、春には爆発的な緑になる。
植栽、石組、アプローチ。全てを同時に進め、調和させる。
2. 動線の美学:諏訪鉄平石の延段
和室前には、「沓脱ぎ石」から「御影石」、そして「諏訪鉄平石」へと続くアプローチを。
植栽スペースを回り込むように配置することで、歩くたびに景色が変わり、実際の距離以上に奥行きを感じられる仕掛けです。
沓脱ぎ石から始まる物語。
直線ではなく曲線で、ゆとりを演出。
鉄平石の道は、家族が集うデッキへと続く。
芝生との境界も美しく。
3. 立体感の演出:高低差と上空からの視点
平坦な地面に石を置くだけでは庭になりません。土を盛り、高低差をつけることで、自然な「山」のような景色が生まれます。
ユニックのゴンドラから確認した俯瞰のバランスも完璧です。
盛り土が立体感を生む。
鳥の視点でバランスを確認。
4. 足元の美学:サツキとタマリュウの仕事
石組の硬さを和らげるのが、サツキやタマリュウといった下草の役割。スタッフが細部までこだわり、アール(曲線)を描きながら植え込みます。
特にタマリュウは、根を乾燥から守り、雑草を抑え、庭の格を上げる「小さな巨人」です。
良質な材料を惜しみなく使う。
一本一本、魂を込めて。
ガッチリと、しかし優しく。
家の中から見る緑が、一番の贅沢。
5. 陰影を刻む:砂利と「地こぶ」
仕上げに砂利を敷くことで、タマリュウで作った「地こぶ(地面の起伏)」がくっきりと浮かび上がります。
子供たちが並んで座る姿も絵になる、陰影のある庭の完成です。
窓は額縁。ここからの景色が重要。
最高のモデルさん登場(^^)
黒土と砂利のコントラスト。
この起伏が、庭に深みを与える。
6. 共創と最強素材:ご主人の「流れ」とウリンデッキ
この庭には、ご主人の手による「流れ」があります。石を並べ、水の流れを表現したその造形は、プロ顔負けの出来栄え。
そしてリビング前には、最強のハードウッド「ウリン」で巨大なデッキを構築。メンテナンスフリーで数十年腐らない、家族の特等席です。
想いがこもった石並べ。
とっても良い感じです!!
鉄のように硬く重い、最強の木材。
加工は大変だが、一生モノを作る。
芽吹いた木々が落とす影。至福の時間。
7. 仕上げの緑:芝生とウリンの濡れ色
最後に芝を張り詰め、南側の主庭が完成。ウリンデッキは塗装せずとも、雨に濡れると深い赤褐色に変化し、美しい表情を見せます。
晴れた日にはデッキに寝転び、緑を見上げる。そんな贅沢な時間がここにあります。
子供たちが走り回る姿を想像して。
緑の絨毯が完成。
完璧なコントラスト。
雨の日だけに見せる、深い色気。
空と緑を独り占め。
癒やしの聖域、ここに完成。
8. 北側:難攻不落の土と新たな挑戦
舞台は北側の玄関周りへ。ここは残土で埋められ、ユンボが悲鳴を上げるほど固い土との戦いでした。
当初は門柱と駐車場だけの予定でしたが、ご主人からの熱いご要望が。「せっかく南側が緑に囲まれたのだから、玄関まで緑の下を通っていきたい」。
その言葉に応えるべく、アプローチを延長し、緑のトンネルを作る計画へと進化しました。
ここも劇的に変えてみせます。
機械も唸る硬度。少しずつ掘り進める。
見えない基礎こそ重要。
南側とデザインを統一。
渋い味わいの門柱をセット。
これで完成のはずが…?
お客様のその一言が、この庭をさらに高みへ引き上げました。
内門として再設計。
緩やかなカーブを描き、奥へと誘う。
9. 北側の完成:光と緑の回廊
延長されたアプローチに、モミジ、サツキ、タマリュウを配置。夜も安心して歩けるよう、照明計画も万全に。
将来の電動ガレージ設置を見据えた配線も仕込み、機能美と景観美を両立させました。
四季を彩る役者たちが揃う。
足元を締める。
春の花が待ち遠しい。
場を和らげる、自然な樹形。
夜の動線を確保。
見えない工夫が快適さを生む。
将来のガレージ用地も綺麗に。
照明点灯確認。完璧です。
完 成:四季を巡る、癒やしの回廊
南の主庭から北の玄関まで、緑のバトンが繋がりました。
晴れた日の木漏れ日、雨の日のしっとりとした石畳、そして朝靄に煙る幻想的な風景。
365日、違う表情を見せる「生きている庭」です。
~ Sunny Days ~
青空に映える緑と石。
里山のような心地よい密度。
自然な風合い。
木陰が模様を描く。
奥行きを感じさせる配置。
一本一本が主役。
ウリンデッキと緑の調和。
開放感あふれる空間。
力強く、かつ繊細に。
~ Rainy Days ~
雨の日こそ、庭は色気を増します。濡れた石、鮮やかさを増す緑。しっとりとした風情をお楽しみください。
しっとりと落ち着いた空気。
黒く光る石が美しい。
植物たちが喜んでいるようだ。
ウリンの色が濃く深まる。
静寂に包まれる。
苔むしたような風情。
雨の日が好きになる庭。
~ North Garden & Approach ~
ご要望で急遽変更した北側アプローチ。緑のトンネルを抜けて玄関へ。これこそが「癒やしの帰宅」です。
長く、優雅なアプローチ。
木々の下をくぐる贅沢。
毎日通る場所だからこそ美しく。
夜の顔もまた格別。
柔らかなカーブが心を解きほぐす。
細部まで手抜かりなし。
ただの通路が、癒やしの空間へ。
~ Morning Mist ~
お客様から頂いた「朝靄(あさもや)」の写真。幻想的なその姿に、私たちも感動しました。
まるで深山幽谷の趣。
光のカーテン。
静寂の朝。
この景色が日常にある幸せ。
T様、「緑の下を通って玄関へ行きたい」というあの一言が、
この庭をさらに素晴らしいものへと進化させました。
これからも、雨の日も、晴れの日も、この庭で素敵な時間をお過ごしください!
