計画の全体像:南の主庭と北の玄関庭をつなぐ
このお庭は、南側に“里山のような主庭”をつくり、北側の玄関先まで緑の流れをつなげる構成です。
日々の暮らしの中で、南側でくつろぎ、北側は緑の下を通って玄関へ向かう――
庭が「眺めるもの」から「通る・過ごすもの」へ変わることを意識して計画しました。
まずは外回りのブロック及びフェンス工事からスタート!!

搬入動線がある現場は、仕上がりが一段上がる
庭づくりは材料の質も大切ですが、搬入のしやすさが施工精度に直結します。
4tトラックが通れる導線があることで、大きな景石や良材の植木を無理なく運び込み、
“妥協しない材料選び”を実現できる現場でした。
家の脇には4tトラックが通れるスペースが空いているのでここから
全ての材料は運び込みます。

大量の植木と石を積み込み現場へ!!
南側主庭:里山の空気感をつくる植栽と景石
南側は“癒しの居場所”になる主庭。雑木の雰囲気と景石の重さを組み合わせ、
自然の中にいるような空気感を狙いました。
3月の芽吹き前は一見空っぽに見えても、これから淡い緑に変わる季節。
時間とともに完成していく庭のスタートです。
早速植木の植栽と景石の設置スタート!!

3月で芽吹き前、今はまだ空っぽですが、すぐに淡い緑に変わる時期です(^^)

植栽・石組・アプローチを並行して組み立てる
庭は“部分最適”ではなく“全体最適”が大切です。
植栽の位置で石の見え方が変わり、動線で景色の切り取りが変わるため、
工程を並行しながら微調整を重ね、最終のバランスを一体で整えていきます。
作業は、植栽、石組、アプローチ並行して行われております。

和室前:沓脱ぎ石から続く“気持ちいい動線”
和室前は、室内と庭をつなぐ大切なポイント。
沓脱ぎ石→御影石→諏訪鉄平石へと素材をつなぎ、歩くほどに景色が変化する導線にしました。
植栽スペースを回り込むように配置することで、奥行きと“面白さ”が生まれます。
「和室前」
沓脱ぎ石から御影石のアプローチを伝い諏訪鉄平石に繋げていきます。

和室から見た時に植栽スペースを回り込む様に諏訪鉄平石を配置
することで奥行きや面白さを出していきます。

この鉄平石はウッドデッキへと続いていきます(^^)

石組は高低差で自然な立体感をつくる
石組は庭の骨格。高さを出しすぎると不自然になり、低すぎると迫力が出ません。
仕上がりの景を想像しながら、植栽とのバランスを見て立体感をつくり、
里山のような自然な起伏を表現していきます。
石組も仕上がりを考慮しながら高低差を出します。
最後に芝との仕切とする御影石を据え付けて

大まかな形が出来上がりました!!

上空から見るとこんな感じ(^^)
たまたまユニックのゴンドラを持っていってたので。
足元づくり:サツキとタマリュウで景色を締める
庭は木や石だけだと硬く見えがちですが、サツキやタマリュウが入ることで一気に落ち着きます。
アールや高低差を活かして植え込み、自然な流れと“地こぶ”の表情をつくるのがポイント。
足元が整うほど、庭は強く、美しく見えてきます。
大体の形が出来て来た所でサツキを搬入して貰いました。
いつも良い材料をありがとうございます!!

早速植え込み!!
様々なアールを付け、高低差を活かして植え込みます。
スタッフの渡部が細部まで拘ります。

植木の足下が仕上がってくるとだいぶ落ち着いたガッチリとした形に
なって来ます。

サツキの造形を終え今度はタマリュウの植栽。
この日はご主人がいらしたので、室内から撮影させて頂きました。
室内からの見え方を最終調整する
庭は外から見るだけでは完成しません。大切なのは“暮らしの視点”です。
各窓からの見え方、視線の抜け、植栽の高さや密度をチェックし、
室内にいながら四季を感じられる景色になるよう微調整します。
中に入らせて頂いたついでに各窓からの見え方をチェック。
これがとても重要。

お客様の撮影された写真ですが、お子さんが仲良く並んで
とてもいい絵になっております(^^)

砂利で陰影が生まれ、地提示の造形が際立つ
砂利を入れることで、タマリュウでつくった起伏(地こぶ)がくっきり浮かび上がり、
庭に陰影と奥行きが出ます。素材の切り替えがはっきりすると、景色が締まります。
細かい部分の仕上げを行いつつ砂利入れも開始。

砂利を入れる事によってタマリュウで造形した地こぶが綺麗に浮かび上がります。
“流れ”の演出で庭に物語をつくる
今回の“流れ”部分は、ご主人に施工をお願いしました。
庭の中に小さな物語(源流→流れ→広がり)を仕込むと、歩く楽しさが増します。
作り込みすぎず、自然に馴染むラインに整えるのがポイントです。
そして流れを表す部分をご主人にお願いしました(^^)

とっても良い感じ!!
ウリンデッキで“癒しの居場所”をつくる
デッキ材最強とも言えるウリンは、加工は大変でもノーメンテで長く使えるハードウッド。
リビング前に大きく設けることで、庭と暮らしが一体になり、木陰の気持ちよさも生まれます。
緑を眺め、寝転び、風を感じる――癒しの核になる場所です。
そしてお次は
大量の材木!!
材質はデッキ材最強とも言える「ウリン」!!
加工はとても大変ですが、ノーメンテでいけるハードウッドです。

このリビング前にドーンと造っちゃいます(^^)

この頃になると植木達の芽吹きが始まりました。
デッキに出来る木陰・・・良いもんですね(^^)

芝生が“家族の庭”を完成させる
芝の面ができると、庭は一気に暮らしの場所になります。
お子さんが思いっきり遊べるスペースになり、デッキとの相性も抜群。
緑の中で過ごす時間が日常になるよう、主庭の仕上げとして芝を整えました。
並行して芝張りもスタート!!
お子さん達が思いっきり遊べるスペースとなります。

ビシッと仕上げられた芝
とても気持ち良いです!!
デッキと芝が完成しました!!
デッキは塗装しておりませんが、ウリンは濡れるとまた感じが良いんです(^^)

晴れた日にデッキの上に寝転んで緑を見る。
最高の一時です。

南側主庭の完成:木陰と緑に包まれる時間
ウリンデッキと芝、植栽と石組がつながり、南側は“癒しの居場所”として完成。
晴れの日は木陰が気持ちよく、濡れたウリンやしっとりした緑もまた良い表情を見せます。
ここから先、季節とともに庭の完成度が上がっていきます。
これで主庭となる南側の庭は完成です!!

北側玄関まわり:主庭の緑を玄関までつなぐ
次は北側。玄関先は“家の第一印象”を決める場所です。
南側の主庭でつくった里山の雰囲気を、玄関へ向かう動線にもつなげることで、
毎日家に帰るたびに緑に迎えられる庭を目指しました。
そして今度は北側。玄関先を彩る庭のスタートです!!
こちら側は庭もそうですが、駐車スペースも確保していきます。

北側はまず“固い土”の撤去から
北側は残土で埋められた硬い土があり、下地づくりが最初の山場。
少しずつ掘り進め、必要な高さ・勾配を確保してから、アプローチの下地へ進みます。
見えない部分の作業ほど、完成後の使い心地に直結します。
まずは残土で埋められた土の掘削及び撤去。
ユンボが壊れちゃう!!ってくらい固い土。
少しづつ少しづつ掘り進めます(^^;)
そしてアプローチの下地を造り・・・
南側と揃える:御影石アプローチと門柱
南側と北側が別物にならないよう、素材と雰囲気を統一します。
御影石のアプローチで“つながり”をつくり、錆びの効いた門柱を据えて玄関の顔を整えます。
緑が絡むことで、石の硬さがやわらぎ、落ち着いた玄関景色になります。
南側に合わせ御影石のアプローチを製作。
同時に植栽スペースには良質な土を搬入。
御影石の錆びで出来た門柱をセット。
植栽の緑を絡ませ・・・手前を掘削して・・・土間コンを打って・・・
駐車場を造り完成のはずでしたが・・・

ご要望で進化:玄関まで“緑の下を通る”動線へ
一度完成の形が見えても、「もっと良くしたい」という想いで庭は進化します。
南側が緑に囲まれたなら、玄関まで行く道も緑の下を通りたい――
このご要望が、北側の計画を大きく変え、癒しの動線を生む転機になりました。
これでは物足りない!!とのご主人。
折角南側が緑に囲まれたのだから玄関まで行くのに緑の下を通りたい!!
との事でアプローチ延長!!
ガッチリとした基礎と鉄筋でくみ上げた門柱は4tクレーンで引っ張ってもビクとも
しないので、発想を変え内門としてそこまでのアプローチを作成していきます。

ご主人のご要望を叶えるべく御影石を側溝まで延長!!
距離があるのでカーブを描き緩やかに描き、豪華ながらも優しい感じに
仕上げました。

玄関まわりも“癒しの空気”で満たす
アプローチを延長したことで、緑と石を配置する余白が生まれました。
タマリュウ、サツキ、下草、そしてモミジの曲線――
硬くなりがちな玄関景色をやわらげ、四季を感じながら歩ける動線に整えます。
そこへ四季を彩る植木や石達を配置。

タマリュウや・・・

サツキ・・・

下草を植栽して自然な感じを出します。
この手前にクネっているのはモミジ。
場の雰囲気を和らげてくれます(^^)

照明計画で、夜の庭も日常に取り込む
庭は昼だけでなく、夜にこそ価値が出ます。
ライトアップは“明るくする”のではなく、“気持ちよく歩ける”ことが目的。
配線ルートを探し、整地まで丁寧に仕上げて、夜の癒し動線を完成させます。
夜も気持ちよく歩ける様にライトアップの準備!!
電線が通る場所を探して再び掘っていきます。

電線を通し終わったら・・・

綺麗に整地。

ココにはそのうち電動ガレージが入ります。
それまではこの駐車場で保留です(^^)

最後に全ての照明のチェックと最終的な掃除をして・・・・

完成:南も北も、緑の流れでつながる庭へ
南側は木陰と芝、ウリンデッキでくつろぐ主庭に。
北側は緑の下を通って玄関へ向かう癒しの動線に。
敷地全体を“里山の空気感”でつなぎ、晴れの日も雨の日も表情が変わる、暮らしの庭が完成しました。
いよいよ南側も北側も完成!!
まずは南側から青空の下での完成写真(^^)









そして雨降るしっとりとした庭の表情。







お次は急遽変更となり、すっかり癒しの空間となった北側。







そしてこちらもしっとりと濡れた画像。



朝靄画像(お客様提供)



この施工の要点まとめ
- 「里山のような緑に囲まれる暮らし」をテーマに、植栽・石組・芝・デッキ・動線を一体で計画
- 外周ブロック・フェンスで庭の輪郭を整え、後工程の精度を確保
- 南側は和室前の動線(沓脱ぎ石→御影→諏訪鉄平)で奥行きと回遊性を演出
- 石組は高低差で立体感をつくり、足元(サツキ・タマリュウ・砂利)で景色を締めた
- ウリンデッキ+芝で、家族が過ごす“癒しの居場所”を形成
- 北側はアプローチ延長で「緑の下を通って玄関へ」を実現し、南北をつなげた
- 照明計画で夜も気持ちよく歩ける動線へ。将来の電動ガレージも見据えて保留設計
- 晴れ・雨・朝靄など、天候で表情が変わる“育つ庭”として完成
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