施工概要|赤城山の別荘デッキを“イペ材”で改修(耐久性を最優先)
群馬県赤城山中腹の山間環境は、湿気・雨・凍結などで木材にとって過酷な条件です。
今回は既存デッキの劣化を根本から解決するため、ハードウッドの中でも最高級クラスのイペ材(キング・オブ・イペ)を採用。
解体から基礎ピッチの見直し、地盤補強、構造再構築まで徹底した改修工事の工程を紹介します。
「着工前」
見事に朽ち果ててしまったデッキ。
今でこそハードウッドやアイアンウッドと呼ばれる強いデッキ材がありますが・・・
この当時の最強デッキ材は「檜」でした。
着工前|朽ちたデッキは踏み抜きの危険(早期改修が必要)
山間部のデッキは乾湿差が大きく、劣化が進むと踏み抜きや破損のリスクが高まります。
現状を確認し、安全面の不安を解消するため、構造から見直す改修工事を行います。
何年前に作られたのか定かではありませんが見事に朽ち果てております(^^;)
上を歩くのは危険です。
まぁ今回イペで作り替えればこんな事はおろか塗り替えの心配ありません。
問題点|基礎ピッチが広すぎる(1800ピッチ→大幅増設へ)
湿気が上がりやすい山間部で基礎間隔が広いと、たわみ・沈下・腐朽リスクが一気に高まります。
丈夫な材料を使っても、基礎が弱ければ長持ちしません。
今回は基礎の数を倍以上に増やし、最大でも900ピッチ以下を目標に“土台からやり直す”方針で進めます。
ココが一番の問題点。
既存の基礎の間隔。
不均等ではありますが、ほぼ1800ピッチ。
これだけ湿気のあがる山間の土地でこのピッチは大問題。
基礎の数を倍以上に増やすご提案をさせて頂きました。
いくら丈夫な材料を使っても基礎がダメなら元も子もありませんから(^^;)

材料選定|イペ材(沈木)の強み:耐久性・密度・無塗装運用
イペをはじめとするハードウッドは非常に高密度で重く、水に沈む「沈木」と呼ばれることもあります。
塗装に頼らず、経年でシルバーグレーへ変化していく表情も魅力。
過酷な環境でも長く安心して使えるデッキ材として、今回はイペ材を採用しました。
まずは置き場にて積み込み。
このイペを筆頭にハードウッドと言う物は非常に重たいんです。
普通の木は水の上で浮くのですが、これらは「沈木」と言われ・・・
文字通り水の中で沈むんです。
それだけ密度が高いんです。
解体・下地確認|既存基礎は再利用しつつ、精度(高さ・柱位置)を調整
既存デッキを解体し、基礎の状態を確認。
基礎自体はしっかりしていたため再利用し、足りない部分は増設して強化します。
一方で、天端高さやフェンス柱位置など“微妙なズレ”を吸収するため、全体を組み直しながら精度を合わせます。
既存のデッキを解体し、露わになった基礎。
ピッチはいい加減なもののガッチリとしています。
コイツは再利用!!
天端の高さが微妙に違うのと・・・
フェンスの柱位置が微妙(^^;)
私の頭の中のHDフル回転です。
どうですか!?
これがキングオブイペ!!
木目が何とも美しく、ウリン・アマゾンジャラと比べても最高級と呼ばれるだけあります。
勿論無塗装ですよ(^^)
今後も無塗装で、綺麗なシルバーグレーに変色していきます。
むしろその色の方が人気ですね。
早速組み付け開始!!
危なっかしいですが、既存の基礎も使いながら大枠を固めて行きます。
フェンスの柱は大丈夫?
って。
勿論今のままではブラブラですよ~(^^;)
基礎補強|900ピッチ以下へ増設+地盤を固めて“基礎が乗る地盤”を作る
前面に基礎を追加し、最大でも900ピッチ以下になるよう配置を再設計。
さらに掘削して固い地盤まで到達させ、砕石を入れて転圧し、沈下しにくい下地を作ります。
デッキ改修で最も重要なのは見た目よりも“土台の安心”です。
前面にも基礎を追加最大でも900ピッチ以下にセット。
それからもう1段下にも掘削をして砕石転圧。
本来ここまでする予定ではありませんでしたが・・・
基礎が乗る基礎がフワフワじゃどうにもなりません(^^;)
固い地盤まで掘削して砕石転圧。
構造再構築|大引き~床張りまで(重いイペを確実に固定)
大引きを通しながら基礎を追加し、ステップデッキ形状に合わせて張り出しを作り込みます。
床張りは1本ずつ下穴を開けてビス固定。
イペ材は非常に硬く、施工には手間がかかりますが、その分“最強クラスの耐久性”につながります。
それから大引きを這わしていきます。
大引きを入れながら基礎もジャンジャン追加。
今回はステップデッキになるので、前面も張り出し。
そして新たな土台のお出まし!!
既存の基礎と比べると倍じゃ効きません(^^;)
大変だったけど、ここが一番大事。
それにしても工事に入らせて頂いてから毎日雨(泣)
しかも陽が短い・・・
ウチの方では、この間一度も雨は降らなかったそうです。
まだこの時4時半位ですが、投光器を付けるくらいです。
ここが切断ブース!!
田熊造園一几帳面な渡部にお任せ(^^)/
湿気が上がりにくくするために砕石も追加。
そしてやっと土台の完成!!
ガッチリとした基礎は今後の安心に繋がります。
砕石も実に4立米以上入りました。
それだけ下が軟弱だったんです。
そしていよいよ床張り!!
広さ故にここも大変な作業。
工事も後半に近づいたこの日。やっと訪れた晴天!!
やっぱ気持ちが良い!!
空気も美味しくて座業も進みます(^^)
じゃんじゃん床を張っていきます。
ようやくデッキの上から景色を眺められるようになって来ました。
完成|柱の剛性・ステップ階段・景色を楽しむ“別荘デッキ”へ
ブラブラしていた柱も補強して剛性を確保し、小さなお子さんでも使いやすい階段を設置。
ステップデッキは腰掛けやすく、段差がある敷地ほど“ベンチのように使える”メリットがあります。
イペ材は無塗装でも経年で美しいシルバーグレーへ変化し、別荘ライフの楽しみを広げてくれます。
本当に「木」なのか!?
と、聞きたくなるようなイペ材。
1本1本下穴を開けてはビス打ち。
柔軟性の無い固いステンのビスは時々折れてしまいます。
何とか夕方までにはほぼ打ち終わりました(^^)
そして次ぐ日も雨(泣)
天気予報で降らないって言ったのに・・・・
そんなこんなで雨に祟られながらも、山の美味しい空気を吸いながら
次ぐ日バッチリ最強デッキが仕上がりました!!
本当に綺麗な木目。
完全なる無節。
ブラブラだった柱もガッチリ固定。
手前に小さなお子さんでも乗り降り出来る様階段も作成。
ステップデッキにする事で、下の段に腰掛けた時に上の段が背もたれになり
大きなベンチにも変化します。
ここの現場のように高低差がある場合は余計に重宝しますね!!
この色も次第に褪せ、紫外線によって綺麗なシルバーグレーに変化します。
それがまた楽しみ!!
K様邸の別荘ライフに一役かう最高のウッドデッキが完成致しました!!
この施工のポイントまとめ
- 赤城山の山間環境(湿気・雨・凍結)に耐える“長寿命デッキ”を改修で実現
- 劣化した既存デッキは踏み抜き危険があり、構造からの見直しが有効
- 最大の課題は基礎ピッチ:1800ピッチはNG→基礎増設で900ピッチ以下へ
- 既存基礎は使えるものを再利用し、追加基礎と精度調整で全体を最適化
- 掘削+砕石転圧で“基礎が乗る地盤”から補強(沈下・グラつき対策)
- イペ材は超高密度で硬く、施工手間は増えるが耐久性・無塗装運用に強い
- ステップデッキ+階段で使いやすさUP、段差地形ではベンチ的にも活躍
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